- 大 山城
海外と沖縄で主に栽培されているパッションフルーツ品種の基礎知識。
はいさいぐすーよー ちゅーうがなびら
(みなさんこんにちは、ご機嫌いかがですか)
みなさんご存知ですか。パッションフルーツは、世界に約400種類、食用・薬用としては約30種類、果物用としては6種類栽培されているんです。
その内、日本で市場に出回っているパッションフルーツの種類は、
実は・・・1種類だけなんです!! たったの1種類!!
沖縄情熱農園では、その1種類のムラサキ系パッションフルーツのうち、生食用に適しているサマークィーンとルビースターを栽培していますが、平成29年度の栽培では、海外で作られている、グラナディラ(オレンジパッションフルーツ)やモリシマトケイソウ(バナナパッションフルーツ)の栽培にも挑戦します!!
これらの、育成状況については沖縄情熱農園faceboookでも発信していきますので、ぜひご覧ください♪
目次
1.海外で栽培されているパッションフルーツ
①ムラサキパッションフルーツ
②キイロパッションフルーツ
③グラナディラ(オレンジパッションフルーツ):栽培に挑戦!
④モリシマトケイソウ(バナナパッションフルーツ):栽培に挑戦!
⑤オオミノトケイソウ
2.沖縄で栽培されているパッションフルーツ
①サマークィーン:沖縄情熱農園で栽培中!
②ルビースター:沖縄情熱農園で栽培中!
③キングルビー
④台農1号
⑤ハッピーゴールド
a.原産地(生息地域)
b.実の重さ
c.特徴
3.まとめ
海外で栽培されているパッションフルーツ
①ムラサキパッションフルーツ
a.在来種で広く南米の亜熱帯地域に分布しています。
b.重さは、40~60gと小さく円形。
c.香りが強いが酸がやや少なく食味がよい。成熟した果実の色は濃い赤紫色をしています。
②キイロパッションフルーツ
a.ムラサキパッションフルーツの変種とされています。
b.果実はやや大きく、重さは60~100g程度。実は卵形。
ブラジルから導入された改良種に、200g程度の大果もあります。
c.酸味が強く、品質的には加工用に適した系統が多い。成熟した実の色は黄色です。
③グラナディラ(オレンジパッションフルーツ)

a.メキシコからコロンビアの高度600~2700mの地域に分布しています。
b.重さは、60~100g程度。
c皮色はオレンジ、緑黄色などのものがあります。ジュースは甘味に富み、香りも強い。生食用として品質は最高といわれています。
④モリシマトケイソウ(バナナパッションフルーツ)

a.アンデス北部の1800m~1700mの高地に生息し、南米、オーストラリア、ニュージーランド、コロンビアで栽培されています。
b.実の形は、縦径6~10cmで長円形。重さは100g以上。
c.成熟した実は黄色~オレンジ色。果汁は酸が強く香りが良いとされています。生食用に適しています。
⑤オオミノトケイソウ
a.中央・南アメリカに生息しています。
b.実の重さは、大きいもので2kgに達するものもあります。
c.実の形は卵形か円形。果梗部にデコがある系統もあります。
成熟すると果皮は黄色になる。果皮は厚く2cm以上もあり食べられる。
糖度は19~22度と高く酸はほとんどありません。果汁率は低く20%程度。
果汁は酸がないのでマイルドな味になるが香りはあまり良くありません。
⑥交雑種(ムラサキ系パッションフルーツ)
a.ムラサキパッションフルーツとキイロパッションフルーツの交雑種で、最も多く栽培されています。沖縄県でも主に栽培されているのがこちらです。
b.重さは、60~200g程度。
c.果皮色は紫系と赤系に分けられています。
沖縄で栽培されているパッションフルーツ
沖縄県では、海外で栽培されているパッションフルーツの中でも、⑥交雑種(ムラサキ系パッションフルーツ)が主に栽培されています。
下記の①~⑤は、交雑種(ムラサキ系パッションフルーツ)の中の品種名になります。

①サマークィーン
a.ムラサキパッションフルーツとキイロパッションフルーツを交配して育成された交雑種です。
b.重さは、60~100g。実は卵の形をしています。
c.果皮は紅紫色で食味が良く生食に適しています。
※沖縄情熱農園で栽培されている品種です♪
②ルビースター
a.昭和年、台湾の鳳山から奄美大島に導入された交雑種で台農1号からの 選抜種と考えられています。
b.重さは、60~100g。
c.果皮色は濃い赤紫色で酸味はやや高いが香りが強く生食用に適しています。
※沖縄情熱農園で栽培されている品種です♪
③キングルビー
a.ブラジルから導入された品種です。
b.重さは、150~200gと他の実に比べて大きいのが特徴です。
c.果皮には光沢があり、非常に鮮やかな赤紫色になります。
紫系に比べ糖度はやや低く酸はやや高く香りが薄く、生食用より加工用に向い
ています。
④台農1号
a.台湾からの交雑種です。
b.重さは、100g前後。
c.果皮は鮮やかな赤紅色をしていますが、果汁率は約33%と低めです。
現在は、ほとんど栽培されていない品種です。
⑤ハッピーゴールド
a.交雑種ではなく、園芸変種の黄色パッションフルーツである。
b.重さは、60~100g。
c.果皮は黄色。楕円形で果汁は濃いオレンジ色。果汁率は高く酸味が強い
のが特徴です。
まとめ
パッションフルーツの種類は約400種類あるといわれ、食用・薬用としては約30種類、果物用としては6種類が栽培されています。
その6種類をご紹介させていただきました。
沖縄情熱農園では、交雑種のうち、生食用に適しているサマークィーンとルビースターを栽培しています。平成29年度の栽培では、上記でもご紹介している、グラナディラ(オレンジパッションフルーツ)やモリシマトケイソウ(バナナパッションフルーツ)の栽培にも挑戦します!!
これらの、育成状況については沖縄情熱農園faceboookでも発信していきますので、ぜひご覧ください♪

ライター紹介
山城 秀平(やましろ しゅうへい)
大学卒業後、東京で5年間働いた後、地元沖縄にある調剤薬局に就職。3年前、農家である父のパッションフルーツハウスを手伝い始めた事をきっかけに、心機一転6年間勤めた調剤薬局を退職し沖縄県立農業大学校に入学。全22科目オールA、難関資格7つ取得。2016年2月に卒業し新規就農者として奮闘中。